南島原市加津佐町・辻地区の共同墓地にて、大掛かりな墓地の造成を含むお墓の移設工事を行いました。

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南島原市、小浜町を中心にお墓を専門にお仕事をさせていただいております、門畑(かどはた)石塔店の門畑です。

南島原市加津佐町の辻地区の共同墓地にて、新墓地の造成とお墓の移設工事をさせていただきました。今回はその様子をご紹介いたします。

 

こちらが施工前の墓地の様子です。一つの土台を共有して3基のお墓が建っています。
地下納骨式のお墓を観音開きの地上納骨型にリフォームしたいというお客様のご希望でした。また、お客様のお墓は左端に建っており、隣の樹木からの落ち葉にも悩まされていらっしゃいました。

 

左側から見た様子です。樹木に隠れて分かりにくいですが、矢印部分がお客様のお墓です。
当初は同じ場所にリフォームしてお墓を据え直すお考えでしたが、共有の基礎の状態に不安があったことから、次の2つのプランとお見積りを提出させていただきました。
(1)同じ場所にリフォームする
(2)隣の土地を造成してお墓を移転する
(1)の場合、もし将来、共有部分に何か問題が生じた場合、更に追加の費用負担が発生する可能性があります。
隣の敷地もお客様の所有でしたので、検討の結果、こちらの土地を造成してお墓を移転することになりました。単独のお墓の方が将来的なリスクも抑えられ、樹木に悩まされる問題も一緒に解決することができます。

 

まずは樹木を伐採し、お墓を解体しました。解体したお墓は工場に持ち帰り、再研磨を行います。
これから墓地の造成工事に入ります。

 

移設先の土地が凸凹しており、50センチ程かさ上げしてレベルを整える必要がありました。石の重さを支えなければなりませんので、しっかりと地盤強化を行います。転圧機で土をしっかりと締め固めます。

 

木枠で固定し、砕石を入れた上に格子状に組んだ鉄筋を敷きます。

 

鉄筋の上にコンクリートを打って、固まるまで3週間ほど養生期間をとりました。

 

養生期間中、工場では持ち帰った墓石を磨き直します。山口県産の徳山みかげで作られたお墓です。

 

花立の再研磨のビフォア&アフターです。水垢やくすみが取れて、新品の様に綺麗になりました。

 

コンクリートもしっかりと固まりましたので、これからいよいよお墓の設置に入ります。

納骨室部分の組み立て中です。新しく追加で作成した部分は中国産の御影石を使用しています。

 

この上に石塔、法名碑などが据えられますので、納骨室の上にも格子状の鉄筋を入れて強度を確保します。

 

再研磨して金箔を入れ直した石塔、法名碑を据え、土間部分の石貼り工事を行いました。完成まであと一息です。湿気が溜まりにくいように、納骨室の前面には空気孔が2つ設けられています。

 

花立等の部材、塔婆立て、物置兼ベンチを据えて、お墓の移設工事が完了しました。物置の中にはお掃除道具などを入れておくことができます。また外柵を低く設けたので開放感があり、広く感じられます。

 

法名碑は50回忌を過ぎた仏様は裏面に彫り直して、表には直近に亡くなられた3名様のお名前を彫刻しています。再研磨により、石のツヤが蘇りました。

 

納骨室の後ろ中央にも空気孔を設けています。

 

移転したお墓は、これまでのように階段を上る必要が無くなりましたので、お参りがしやすくなりました。お施主様のお母様はこれまでも熱心にお墓参りされていらっしゃいましたが、更にお参りの回数が増えたそうです。お母様は工事中よく様子を見に来られて、お茶の差し入れもしてくださいました。お墓の完成をとても楽しみにしておられたのが印象的でした。

またお参りやお掃除の道具はこれまでホームセンターで購入したボックスに入れてらっしゃったのですが、「道具を納めやすくなったし、石製で統一感があっていい」と、喜んでくださいました。外柵も同じテイストの石を選定したので、「違和感が無くていい」とおっしゃっていただきました。

 

移転工事によってお参りしやすくなり、お墓参りの回数も増えたというお話を伺い、石材店としてこんなに嬉しいことはありません。末永く大切にお参りしていただければと思います。
この度はご用命くださいまして、ありがとうございました。今後共、どうぞ宜しくお願いいたします。